012024年、広島大学は創立75周年、創立前史を加えると150周年の節目を迎えます。これに合わせて、学内公募により新たなキャッチフレーズが生まれました。「漕ぎ出せ 混沌の海に 走れ 創造の彼方へ」。3年余に及んだ新型コロナウイルス感染症のパンデミックやロシアによるウクライナ侵攻などで世界が激変する中、困難な課題にひるむことなく、チャレンジし続ける広島大学をイメージしたものです。さらに本学発祥の地である東千田キャンパスでは、法曹養成を核とした人文社会科学系の新たな拠点として、東広島キャンパスから法学部と大学院の法学・政治学プログラムを移転、2023年4月から660人の学びが始まっています。広島市中心部という立地を活かし、法曹関係をはじめ行政や企業など多様な人々と交流できる機会を創出します。広島大学は、2022年10月に文部科学省の令和4年度世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)に、中国四国地方で初めて採択されました。世界で唯一となる「持続可能性に寄与するキラルノット超物質拠点」です。右手と左手のように、鏡に映した像が元の像と重なり合わない性質(キラル)に着目し、生命や宇宙の謎に迫るとともに、地球上には存在しなかった超断熱性を持つ全く新しい素材の開発により、地球規模の課題を解決する道を切り開きます。英国ケンブリッジ大学、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)、ドイツ・マックスプランク研究所など世界有数の研究機関から、数理生命科学やバイオサイエンス、理論物理学など著名な研究者が本学に集結します。各キャンパスの教育研究環境も充実しています。メインキャンパスである東広島キャンパスでは、外国大学日本校として国立大学で初めて誘致したアリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校が開校し、キャンパスにいながら国際感覚を養うことができます。広島市内にある霞キャンパスでは、医療人養成の拠点として、医系と法学部の教養教育を行う「凌雲棟」が完成し、授業がスタートしました。広島大学は、進学を志す皆さんが未来の扉を自由に開けられる多様な学びの場を用意しています。困難な時代を生き抜く力を身につけ、地域や世界をリードする人に育っていけるよう、全力であなたを応援します。広島大学長漕ぎ出せ 混沌の海に
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