広島大学で何が学べるか2024
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広島大学について14広島大学にどんな分野の研究者がいるのか、キーワードや「ジャンル」・「SDGs」などから見つけることができます。高校生の皆さんもぜひご活用ください。さんは、家禽と言われても何のことなのか、あまりピンと来ないかもしれませんね。家禽とは、その肉、卵や羽毛などを人が利用するために飼育される鳥のことです。代表的な家禽は、ニワトリ、ウズラやアヒルですね。特に家禽は、宗教的な制約が少ない動物種であり、世界中で飼育され、その生産物が利用されています。私たちの研究室では、家禽の中でも最も身近な、ニワトリやウズラを研究対象に、その免疫や生殖機能に着目した研究を進めています。中でも、最新のバイオテクノロジーであるゲノム編集技術とデータサイエンスを融合した研究手法により、人と鳥に優しい世界をリードする家禽研究を展開しています。では以下で、その研究の一端を紹介しましょう。 鶏卵は、私たちの食生活の中で欠かすことのできないものとなっています。一方で、鶏卵は日本人のアレルギー発症原因食物の第一位となっており、鶏卵が使われている食品を食べることができない人が多くいます。見た目では、鶏卵が使われているとはわからない麺や蒲鉾などの練りものやワクチンの生産にも使われていて、アレルギーを起こす人もいます。そこで私たちは、広島大学で開発されジャンルから探す“社会と暮らし”や“平和問題”などのジャンルから検索SDGsから探すSDGs17の目標から検索たゲノム編集技術を使って、鶏卵の中のアレルギーを引き起こすタンパク質(アレルゲン)の一つ「オボムコイド(OVM)」を作らないニワトリを作出しました。消費者の皆さんが気になるこの鶏卵の安全性は、最新のデータサイエンスを取り入れて、証明しています。 このような長年にわたる研究では、別の重要な点にも気づかされます。これが研究を行っていく上での面白い点でもあります。一つは、動物福祉の考え方です。鶏卵を生産する会社では、雌は必要ですが、雄は不要です。そのため、現在、雄のヒヨコは殺処分が行われています。私たちは、この対策としてニワトリの雌雄の産み分け技術や、受精卵の早期雌雄判定技術の開発に取り組んでいます。ここでも、ゲノム編集技術を用いた基礎研究の蓄積や工学的な検知技術とAIを組み合わせた分野を超えた研究を展開しています。そしてもう一つ重要な点が、感染症対策です。2022年度は全国で高病原性鳥インフルエンザが発生したため、1,700万羽以上の家禽が殺処分されました。この影響で鶏卵不足が発生し、価格の高騰につながっています。私たちの研究室では、この問題解決のため、ニワトリの免疫システムの解析を通して、高病原性鳥インフルエンザに立ち向かうための研究成果も蓄積中です。 研究は、自分が考えたようにいつも上手く進むとは限りません。たくさんの壁にぶつかりながら、学生や仲間たちと問題解決にあたります。私は恩師からの言葉「生き物を理解する努力を怠るな」「研究は独りでできると思うな」「異なる研究領域の優れた研究者の発想を学べ」を胸に研究を進めています。ぜひ、私たちとともに、豊かな知識と想像力、そして世界へ発信できる研究力を身につけてみませんか?[日本語版]https://www.guidebook.hiroshima-u.ac.jp/生物生産学部大学院統合生命科学研究科 教授[英語版]https://www.guidebook.hiroshima-u.ac.jp/enゲノム編集とは遺伝子をハサミのようなツールで切断する技術〈背景写真〉研究室で誕生した雛。ニワトリの卵は、産卵後7日目には痛覚が発達し始めるとされる。ふ化後の殺処分禁止だけでなく、卵の段階での選別でも苦痛を与えないよう、早期の雌雄判定技術の開発が求められている。プリマスロック種2系統の品種でOVM遺伝子を持たないニワトリ(黒色と茶色の雛)を作出。将来的にオリジナルの品種として育種するために、異なる品種で作製した。ロードアイランドレッド種ヨーロッパでは動物福祉の観点から、採卵用ニワトリの雄雛の殺処分を禁止する方向へ動いており、卵の段階で雌雄を見分ける技術開発が猛烈に進んでいる。堀内教授は「鳥類は性染色体の構成が哺乳類と異なっているため、まだ基礎研究の段階だが、将来的には雌雄産み分けの技術も確立したい」と話す。アレルゲンを低減した卵(右)。左は通常の卵。採卵した日付を卵に書き入れ、研究室内のふ卵器で温めてふ化させる。HORIUCHI HIROYUKI専門研究分野応用動物生命科学、免疫生物学キーワードで専門家を探せます!研究者ガイドブック100年後にも世界で光り輝く大学へ ▼▼▼世界をリードする研究者堀内 浩幸皆家禽のデジタル育種で人と鳥に優しい未来を切り開く。

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