広島大学で何が学べるか2024
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広島大学について●●●●●●●12※2023年2月28日現在が研究室に配属された30年前、最初に先生に言われたことが、「産業革命から100年で、大気中のCO2濃度が70ppm増えてしまった。このままだとあと100年もしないうちに400ppmになってしまうよ!」(当時は350ppm)でした。そして石灰藻に光合成と石灰化をさせてCO2をどれだけ削減できるかをテーマに、バイオミネラリゼーション研究をスタートしました。光合成はカーボンニュートラル(有機物に変換したCO2と有機物使用で発生するCO2は等量)ですが、石灰(炭酸カルシウム)にして沈殿させた分のCO2はカーボンリダクションになります。 現在は、金属イオンを化合物結晶に変換する細菌の研究を行っています。その中でも半導体結晶と同じ性質の結晶を合成できる細菌を獲得して、半導体の製造過程を生物変換方法に代替したらCO2を大幅に削減できないかな、という壮大な夢を持ってバイオミネラリゼーション研究を続けています。デジタル化社会において半導体の重要性は増すばかりですが、製造過程で排出されるCO2の削減も重要な課題です。夢を無理だと諦めますか? 私が研究者になった30年前から、「光」ドラッグデリバリー研究拠点次世代を救う 広大発 Green Revolutionを創出する植物研究拠点プレート収束域の物質科学研究拠点広島大学医療経済研究拠点エネルギー超高度利用研究拠点広島大学健康長寿研究拠点基礎研究を畜産技術開発につなげるトランスレーショナル型研究拠点 ―日本型(発)畜産・酪農技術開発センター―工学部大学院統合生命科学研究科 教授CO2はさらに70ppm増えました。誰かが何かしないと、何も変わらないどころか、状況はどんどん悪くなっていくのです。 広島大学工学部生物工学プログラムの教員は、微生物の発酵能力を最大利用する技術開発を行っています。発酵でCO2を有機酸に変えることに成功し、化成品(化学合成によって作られた物質)原料に変換する研究へと展開中です。これまでの生物工学は微生物が合成できる物質に限定されていましたが、ゲノムDNA情報がビッグデータ化している現在、DXやAI技術で作りたい物質の合成回路を遺伝子配列で記述してモノづくりをするフェーズに入りました。そこで私のもう一つの研究では、未知微生物のゲノムから有用物質合成遺伝子を発見し、その配列情報をもとに新たな遺伝子配列を合成しています。未知微生物の多くは難培養のため、ゲノム配列を解読する程度の極少量しかDNAを入手できません。従って、配列情報からDNAを作る技術が必要になり、開発しました。私の今後の目標は、作りたい物質を先に規定し、遺伝子配列のビッグデータから新たなDNAを創り出すといったバックキャスティング型の研究開発です。 以前からCO2を資源として活用する構想はありましたが、当時は一部の科学者の夢でした。しかし現在では、CO2をエタノールに変換し、エタノールから衣料品などに多く使われるポリエステルを生み出すことも可能です。石油を使わずCO2からモノづくりをすれば、カーボンリダクションになるでしょう。世界中が2050年までにこれを実現しようとしています。30年後、それは高校生の皆さんの時代です! 大きな夢を抱いて、一緒に研究しましょう。〈背景写真〉自然界から分離したCd(カドミウム)回収細菌。直径が数ナノメートルの非常に小さな半導体量子ドットを作っている。自立型研究拠点活発な研究活動を展開する研究拠点を支援し、さらなる発展を促すことで世界的研究拠点の継続的な創出を目指します。●●●●●●●キラル国際研究拠点極限宇宙研究拠点創薬・バイオマーカー拠点社会実装指向型 HiSENS拠点クロマチン動態数理研究拠点肝臓・消化器研究拠点再生医療研究拠点500nm遺伝子組換えによって金属テルル(レアメタルの一種)合成能を付与した大腸菌石灰藻(円石藻):石灰の石を細胞壁の代わりに纏う。海で収集したバクテリアのサンプル。同じ場所で採取しても学生によって分離される細菌が異なる。岡村教授は「無限にパターンがあって多様なところが、バイオ研究の難しさであり面白いところ」と語る。CdSナノ粒子結晶1μm細菌OKAMURA YOSHIKO専門研究分野バイオミネラリゼーション、微生物ゲノム右左の謎を解き明かす〈キラル国際研究拠点〉右手と左手はよく似ているにもかかわらず、全く同じではありません。この違いをキラルと呼びます。右手系だけで作った磁石は普通の磁石と全く異なることが我々の研究で明らかになっています。このキラル磁石の問題は、生物の分子の問題や高エネルギー物理学の問題等とも共通性があることがわかりつつあります。これらの問題を基礎科学の目から解明しています。100年後にも世界で光り輝く大学へ ▼▼▼世界をリードする研究者 研究拠点の創出へ岡村 好子 私生物変換を利用して二酸化炭素を削減したい。

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