▶ 地域社会と国際社会をつなぐ知的拠点として▶ ステークホルダーへのメッセージ▶ 「平和の大学」として −平和学長会議の開催−P23 教育(平和の大学)08P33 社会・産学連携Town(地域住民や地方自治体)とGown(大学)が協働し、持続的な地域の発展と大学の進化をともに目指す、新たな地方創生の形が「Town & Gown構想」です。2019年からの東広島市との取り組みを通して得られた知見を幅広く共有すべく、広島県内では、2023年7月に呉市や海上保安大学校などを含む4者で協定を締結し、取り組みを開始しています。全国展開に向けては、同年10月に「全国これまで私は、3本柱である教育、研究、社会貢献の土台をしっかりと築くことに尽力するとともに、本学の実力が適切に評価されるべく、先頭に立って情報発信を行ってまいりました。本学の強みである「総合知」を活かし、既存の学問の分野を超えた学際的な教育、研究から生まれる成果を社会に還元することで、革新的な影響をもたらし、様々な社会課題の解決に寄与していることを、本報告書をはじめとする様々な手段を通じて強力に発信してまいります。本学がさらに前進するために、ステークホルダーの皆さまとの連携を深化させ、地域に根差した大学かつ世界トップレベルの大学として、100年後にも世界で光り輝くことを目指します。これからも構成員とともに、成長を続けるため全力を尽くしてまいりますので、引き続き、ご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。人類史上初めて原子爆弾が投下された地に創設され、歴史的・社会的に特別な背景を持つ本学は、「平和を希求する精神」を理念に掲げ、国際的な教育研究の展開により平和科学の発展を牽引する使命を果たしてきました。2018年度から開催している講演会「ピース・レクチャー・マラソン」は、これまでに8回開催、延べ1,000人以上が参加しています。本学の教職員、学生、留学生などが熱心に耳を傾け、質疑応答では活発な意見交換が行われています。各国政府代表者や在京大使など、国際的なリーダーによる講演は、この取り組みの主たる目的である「平和を後世へとつなげる大切さ」に対する意識を高めるとともに、本講演をきっかけとして、各国の大学や研究機関との交流をさらに進展させる後押しにもなっています。2024年8月6日には、東千田キャンパスSENDA LABで平和学長会議を開催しました。世界7カ国・地域の10大学(本学を含む)から、学長、副学長など約30人が参加し、持続可能な世界平和に向けた大学の役割を議論しました。会議終盤には、議論の内容を盛り込んだ「平和学長宣言」を採択し、固い握手を交わしてさらなる連携を約束しました。世界各地で紛争が絶えない今、平和への関心はより高まっています。自分自身の問題として一人ひとりが「平和」について関わり主体的にアクションを起こしていくことに加え、広島に開学した大学として、平和の実現に向けて何ができるかを常に問い続けることが重要であると考えています。Town & Gown構想推進協議会」を立ち上げ、自治体や民間企業とともに地方創生に取り組む地方の大学や自治体同士が触発し合い、産学官連携をもう1段ステップアップする体制を構築しようとしています。地域とともに歩む地方国立大学として、優秀な人材を輩出するとともに、大学の知見を地域の課題解決に活かし、今後も豊かなまちづくりに貢献していきます。おち みつお越智 光夫愛媛県今治市出身。広島大学医学部卒業。1995年島根医科大学教授。2002年広島大学大学院医歯薬学総合研究科教授。広島大学病院長などを経て2015年から現職。2015年に紫綬褒章を受章。平和学長会議Profile
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