広島大学統合報告書2024
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▶ President 5 Initiatives for Peace Sciences   −新しい平和科学(安全・安心を実現する「創る平和」)− について▶ 75+75周年についてP13 創立75+75周年052024年は最も古い前身校である白島学校の設立(1874年)から新制広島大学誕生までの75年を含めると150周年の節目の年です。「75+75周年記念事業」では、2024年1月に「広島大学オリジナルデザインラッピング電車・バス」プロジェクトを開始。広島電鉄の路面電車とバスをオリジナルデザインでラッピングし広島の街を走らせています。同年5月には「2024ひろしまフラワーフェスティバル」パレード参加や、広島東洋カープに協賛したスポンサードゲーム「広島大学75+75周年これからも広島とともに!フェニックスナイター」の開催など、広島とともに歩む本学の姿を広くPRできました。2024年はこれまでの歩みを振り返り、皆さまからいただいたご支援に深く感謝し、『100年後にも世界で光り輝き続ける大学』へと向かって出発する新たなスタートの年。本報告書の表紙でもその思いを表現しています。2023年度に、広島大学のあるべき姿の実現に向け重点的に取り組む5つの事項「President 5 Initiatives for Peace Sciences −新しい平和科学(安全・安心を実現する「創る平和」)−」(以下、5 Initiatives)を策定しました。2030年のSDGs達成に向け、平和科学の重要性は高まっており、一人ひとりが「平和」について自分自身の問題として関わり、主体的にアクションを起こしていくことが重要と考えます。本学の新たな平和科学の理念でもある「持続可能な発展を導く科学」を実践する世界トップクラスの教育研究拠点を構築するとともに、地域社会と国際社会をつなぐ知的拠点となり、平和を希求し、チャレンジする国際的教養人の育成に注力していきます。5 Initiativesでは、人文・社会科学系、自然科学系のあらゆる分野の研究者が結集する本学の強みである「総合知」を活かし、社会の安全保障に資する教育研究活動の成果を通じて人々に安心を提供することを目標に、大きな社会的変革を主導し学際的に取り組む課題として次の5つの事項を設定しました。1つ目は「イノベーションと経済安全保障に貢献するための半導体エコシステム形成」。2つ目は「ワクチン、医薬品開発、再生医療、細胞治療を通じた地球規模の健康安全保障への貢献」。3つ目は「平和のための総合的な放射線災害管理」。4つ目は「海洋・海事のガバナンスと持続可能性のためのアジア拠点形成」。そして5つ目が「途上国の栄養改善に資する畜産業改革による食料安全保障」です。社会からの投資や本学が有する資源を活用してこれらに取り組み、学内外の組織や既存の活動との連携を強化しつつ大学の機能を拡張し、「平和を希求する精神」を堅持しながら「平和を創る」大学へと取り組んでまいります。2024年度は、これら5つの具体的な取り組み内容と成果目標及び社会に与えるインパクトについて、構成員に向けて説明し、共通認識を形成するとともに、参画と協力を広く呼びかけました。教育研究活動の成果を社会の安全・安心につなげていけるよう、各取り組みのリーダーを中心に、全学一丸となって推進していきます。President Message平和を担い世界へ羽ばたく大学として

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